心の働きと暗示作用
心の中に暗示が染み込んでいくという表現を使っていますが、暗示とは言葉だけを指すのではありません。
自分を理解できる頃になると、言葉だったり音だったりニオイだったり感触だったり五感を通じて暗示は心の中に染み込んでいきます。
では、心の中のどこに染み込んでいくのでしょうか
心の顕在意識と潜在意識の働き
心の中には自分で自覚できる顕在意識(けんざいいしき)と自覚できない潜在意識(せんざいいしき)がある事を理解します。
さらに、深い所には欲求が誰にでもあり素晴らしいエネルギー(力)の源となります。
潜在意識には、自分が思った事、考えた事、五感で感じた事、すべて正確に潜在観念として記憶されます。
そして、例えば「自分の心臓よ止まれ」と顕在意識で思っても生命活動などは潜在意識の働きであり、ただ思っただけでは潜在意識には作用しません。
自分の癖なども、潜在観念の働きによる事が多く、「この癖を治したい」と思っただけでは潜在観念に作用し難いのです。
要するに、普通の精神状態では、自分の思い通りにならない領域が潜在意識と考えてください。
仏教の中では阿頼耶識(あらやしき)と呼ばれ、潜在意識の事を指している内容が書かれています。
フロイトが潜在意識を発見したと言うが、心(意識)の中にはなかなか思い通りにならない領域(潜在意識)があることはかなり以前から知られていると考えられますし、潜在意識の存在を「念写実験」で証明したのは福来友吉博士であります。
経験的に理解できる暗示の染み込み方
普通の精神状態時に、顕在意識で思ったことは、潜在意識に記憶されるものの日常生活に支障を来たすような潜在観念として染み込まないのですが条件が整うと異常心理を招く染み込み方が起こります。
一例ですが、図に書いてあるように繰り返し繰り返し同じ事を言われる・思う・体験する、命に係わるショックや暴力等の場合は、強い潜在観念として記憶されて顕在意識へ働き掛けようとします。こうなると、頭の中(顕在意識)が思い出したくない潜在観念でいっぱいになって日常生活に支障を来たしてきます。
例えば、大きな音を聞いたとき、災害の体験を思い出したなどの現象は普段は潜在意識の中で静かにしていた記憶が、大きな音が潜在観念を呼び覚ます刺激となり災害の体験を本人が思い出したと観る事が出来ます。
同じ大きな音を聞いても潜在意識の中に災害の潜在観念がない人は、災害を思い出す事はありません。
潜在意識は、自覚出来ない為にどんな潜在観念が自分にあるのかが解らず、現象が起きて思い出すこともありますし、「なぜ、こんな気持ちになるのだろう」と思い出せない事もあります。
なので、なんでこうなるんだろうと思う状態は、自分で自覚できないが、そうせざる得ない潜在観念が具わっていると考えれば納得できるはずです。
しかし、すべてに当てはまる事ではありませんので一度、ご相談ください。
心が体に影響を与える過程
お母さんの心の中に、アトピー性皮膚炎でかゆがるわが子の姿を見ていたり、ジュクジュクした皮膚を見ると心配になり不安になり育児に自信が持てなくなってさらに不安になるなど悪循環をくりかえしているお母さんがいます。
不安や思い込みがどういう過程で体に症状を出すのかを図にしました。
お母さんの心も整理し育児に自信をもっていけるよう心掛けています。
悪循環から好循環に切り替えお母さんがアトピー性皮膚炎の名医となることで育児にますます自信がつきお母さん自身の心が明るく穏やかになることも目的の一つです。
まとめ
赤ちゃんも生命活動を司っている以上、顕在意識や潜在意識と言う領域はあります。
大人と違い、潜在意識に記憶されているものは少ないですが。
アレルギーに負けない免疫機能を強くするものをお母さんが潜在意識へ入れていく方法が心理療法·暗示治療となります。
何を入れるかが一番大事ですので行うときは指導を受けながら行ってください。
次にお母さんが名医になれる理由を説明します。
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